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身代わり王
身代わり王(みがわりおう)は、古代メソポタミアで見られた宗教的儀式の一つ。
凶兆と王権 [編集]

古代メソポタミアでは、将来を予測するための占いや占星術が盛んに行われていた。こうした中で王の身に災いが訪れることを示す凶兆(特に日食や月食、気象の異常など)が確認された時、王を災いから守るために災いに対する影武者とも言うべき王が立てられた。これが身代わり王である。
儀式 [編集]

凶兆が現れた時、まず本来の王は平民や農民に扮装し葦の小屋に入って平民としての生活を送る。そして凶兆を代わりに受ける身代わり王を即位させる。この身代わり王は儀式が終わるまでの間、少なくとも表面上は完全な正式の王として扱われた。一方農民に扮している本来の王も、家臣達と命令書を取り交わし、影響力は喪失しなかった。この間、国王に対する尊称も「我が主たる王」ではなく「我が主たる農夫」となった。
この間天文観測などによって凶兆は細かく調査され、凶兆がいかなるもので、どのように降りかかるのか、そして身代わり王に災いが降りかかったのかどうかが事細かに報告された。
こうして、凶兆によって示された災いを身代わり王が一身に受け、災いが過ぎ去った後身代わり王になった人物は殺され、王としての葬儀が行われる。その際魔除け儀礼、魂を鎮める儀礼などが次々と行われ、その後本来の王が復位して儀式は終わった。
この儀式を行ったことで有名な王はアッシリアの王エサルハドンであるが、この儀式自体はメソポタミアの伝統的王権観に強く根ざした物であり、各地で見られたと考えられている。

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